毛包虫はニキビダニ、アカラス、デモデックスとも呼ばれるダニの仲間で、 人を含む哺乳類の皮膚に常在しています。 毛包虫は犬の免疫力や皮膚のバリア機能の低下をきっかけに増殖し、 皮膚炎を起こします。 18 ヶ月齢までの若齢犬では免疫機能が未発達なために発症することがあり、 成犬・高齢犬ではストレスや老化、 基礎疾患などによる免疫力の低下が原因となります。
　ほかの動物や人に感染することはありません。

　目や口の周り、耳の縁、 四肢の先端などに脱毛や発疹、フケなどが見られます。 毛包虫の増殖のみであればあまりかゆみはありませんが、 細菌の二次感染が起こるとかゆみが強くなります。
　若齢犬では軽度な場合が多く、 成犬や高齢犬では重症化することがあります。

　治療には駆虫薬や抗生剤の投与、薬用シャンプーなどを行います。 高齢犬や基礎疾患のある犬では再発しやすいため、 定期的な駆虫やスキンケアを行うことが大切です。