猫の飼い主さんへ
猫の主な病気と予防
コクシジウム症
概要
コクシジウムという目には見えない小さな寄生虫(原虫)が口から体内に入り、
消化管の中に寄生して症状を起こす病気です。
仔猫や免疫力が低下している猫で発症しやすく、健康な成猫では感染してもあまり症状はみられません。
便検査で確認することができますが、
一度の検査では見つからないことがあるため、疑わしい場合は複数回検査する必要があります。
症状
主に下痢や嘔吐を起こします。
治療
コクシジウムの駆除にはサルファ剤や抗原虫薬を投与します。
また対症療法として、下痢止めや補液を行います。
感染した猫の糞便には、オーシストという卵型のコクシジウムが排泄されます。
排泄されたばかりのオーシシストは通常の消毒薬が効かず、
環境中でも数ヶ月~ 1 年以上生存します。そのため、感染猫の糞便は速やかに片づけ、
環境中に残らないようにすることが重要です。
糞便が付着してしまったものはできるだけ廃棄するか、
熱湯消毒(80℃では1 分以上)を行うと効果的です。